書評『知的生活の設計 ー「10年後の自分」を支える83の戦略』(堀 正岳 著)

『知的生活の設計 ―「10年後の自分」を支える83の戦略』(堀 正岳 著) KADOKAWA / 中経出版 2018

外界からの情報とどのように向き合い、それを咀嚼して生産につなげて行くか、文具や書斎、電子書籍などのハード面から日常の所作と言ったソフト面まで著者の実践法を詳細の解説。知的生活を2年、5年、10年と続けていくと相当な財産になるというお話です。

知的生活とは 、 SECTION 01で説明する通り 、私たちの情報との向き合い方です 。

知的生活とは 、新しい情報との出会いと刺激が単なる消費にとどまらず 、新しい知的生産につながっている場合だと考えるのです 。

以下、メモ。

  • 知的な積み上げの結果を世界にフィードバックする。情報は見つかって初めて価値がある。
  • 知的な積み上げの先に楽しみな未来があると考えるので、手堅い将来への時間の投資と言える。
  • 気を付けなければならないことは、知的生活の積み上げの結果、「私はこれがわかる」というのではなく「私はこう見えるが、あなたはどうか」という態度でいること。
  • 知的生活のために、可能であれば毎日2時間を当てること。
  • ジョナサンコールトンの大いなるマンネリ。「週に一度必ず〜する」などアウトプットに過酷な制限をかけると、装飾する余裕がなくなりかえって自分の個性があぶり出される。

個人的には、知的な生活はあくまで新しい知的な生産につながっている必要があるという点が勉強になりました。知的な「消費」で終わっていた面がかなりあったと感じています。これは以前に以下の記事で書いたように、
artsci.hatenablog.jp
アウトプットの重要性を思い出させてくれます。
また、アウトプットに制限をかけるとかえって余分な贅肉が落ち自分らしいアウトプットとしての質が上がるとの箇所では、以前に読んだちきりんさんの本の生産性の上げ方と関連があると思いました。例えば労働時間を減らすという制限をかけるとかえって生産性が上がるという箇所です。
artsci.hatenablog.jp